第204章

島宮奈々未は最初から手筈を整えていた。外へ向かって声を張る。

「ヤマネコおじさん、持ってきて」

言い終わるか終わらないかで、根本山蔵が数人を引き連れ、ひとりにつき箱を二つずつ抱えて入ってきた。

箱がどさりとテーブルへ置かれる。皆が身を乗り出した、その瞬間——島宮奈々未はひとつ目の箱を開けた。中にはきっちりと積まれた福沢諭吉。

島宮奈々未は札束をざらりとあけ、次々に箱を開けては中身をぶちまけていく。テーブルの上に積み上がる、一箱、また一箱。まさに金の山だった。

ディーラーも顧客も、胸の奥がひやりと冷える。顔色を変え、次々に立ち上がった。

——本当に、二十億を用意したのか。

「足り...

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